ACTIVITY 活動内容・取り組み
JLPEDAが取り組んでいる探査ミッション,科学コミュニティーへの寄与,そして探査で得られたデータを広く利用していただくためのシステムについてご紹介します.
MISSION 貢献している探査ミッション
JLPEDAは,観測データの解析を通して,JAXAの様々なプロジェクト・ミッション検討支援を行っています.これまで支援したミッションをご紹介します.
月極域探査
月極域探査ミッションは,水の資源利用可能性の調査などを目的としています.JLPEDAでは,総容量が数十TBにのぼるデータを用い,着陸地点選定やその後のローバによる探査に必要となる,日照・地球可視,傾斜などの解析を行って,ミッション検討の支援をしています.
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SLIM
SLIMプロジェクトは,将来の月惑星探査に必要な高精度着陸技術を小型探査機で実証する計画です.JLPEDAでは,SLIM着陸地点の地質や傾斜などの解析を行い,着陸地点選定の支援をしています.
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はやぶさ2
はやぶさ2は小惑星リュウグウからのサンプルリターンミッションです. JLPEDAでは,各種ソフト開発等で支援をしています(画像検索システムの開発,画像の疑似カラー化ツールの開発等).
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OMOTENASHI
OMOTENASHIは,2020年以降に打ち上げ予定のNASA SLSロケットに相乗りするCubeSatです.質量12.6kg,6Uサイズで,月面への着陸を目指します. JLPEDAでは,検討着陸軌道に障害となる山脈等がないか確認するため,着陸候補領域を100m間隔で区切った全ての地点から見た,地平線のデータベースを提供しました.
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有人与圧ローバ
有人与圧ローバミッションによる広域の月面探査が計画されています. JLPEDAでは,月面の日照や傾斜解析を行った結果を用いて,複数探査地点を繋ぐ数百キロの経路計画を行なっています.経路中の日照の時系列データの抽出や傾斜のプロファイルを解析することで与圧ローバの設計を支援しています.
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APPROACH
LUNAR-Aの後継を目指し提案されたAPPROACHミッションに対し,ペネトレータ貫入成功確率計算に必要となる,月面岩塊被覆率データと岩塊識別のための高解像度画像を重ね合わせたGIS地図,及び確率計算手法を提供しました.
MMX
火星衛星探査計画(MMX : Martian Moons eXploration)では,火星衛星のフォボスからサンプルを採取することを計画しています.JLPEDAでは,フォボス表面の傾斜,標高,重力加速度の解析を行い,着陸地点の選定のための検討材料を提供しています.
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HERACLES
HERACLESは,月離着陸技術を実証するための国際的な宇宙探査計画です.JLPEDAでは,着陸地点とローバの走行可能性の検討のため,月面の地形および傾斜データをHERACLES検討チームに提供しました.
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SCIENCE 科学に資するプロダクトの作成
国内外のミッションで得られた探査データの高次処理を行い,月惑星の起源・進化解明をめざす研究に資するプロダクトの作成やデータ解析を行っています.
ANALYSIS TECHNIQUE 解析手法の研究
会津大学や産総研と共同で機械学習による探査データ解析方法の研究を行っています.これにより,これまで専門家の手作業でしか出来なかった解析がビッグデータを対象に大規模に行うことが可能となります.
AIによる月面ボルダー検出
月面に存在する「ボルダー」と呼ばれる岩塊を,ディープ・ラーニングの画像分類モデル(CNN)を用いて自動検出を目指しています.月面上のボルダーは探査機の着陸やローバ走行の障害になります.
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AIによる月面影抽出
月面画像から影を自動検出する手法の検討を行っています. これにより膨大な月面観測データを用いたサイエンス研究を行う際に影領域を自動で除くことや判断の難しい月面上に点在するマントル起源の非常に暗い物質(DMD)の識別を行うことができます.
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経路計画
月極域では,日照条件や地球可視条件が時事刻々と変化します.このような時変な環境下での経路を計画するために,探査データによる様々な解析結果を用いて経路探索を行っています.
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WEB GIS 観測データ公開サイトの構築と運用
JAXAの科学衛星により取得された月などの観測データを,地図を用いて検索,閲覧,取得の行えるウェブサイトの開発と運用を行っています.